組織という畑を耕す

定着支援サービス【はぐくみ】

人の採用は一時の工夫によって成功させることはできても、人の定着は一時の工夫で保つことができるものではありません。手入れが行き届いた畑に種を蒔けば新芽が芽吹き、すくすくと育ち、豊かな実りを得ることができる一方で、畑の状態が悪いといくら種を蒔いてもなかなか芽が出ず、ようやく出た芽も成長が遅く、そして実りを迎える前に枯れてしまうということがあります。組織も同じで、新しい人が入ってきたらしっかりと根を張り、すくすくと成長し、長きにわたり活躍し、組織に収益をもたらしてくれる人財に育つ、そんな畑をつくることが、人材戦略の大きな柱となります。

いわゆる定着支援サービスが逆効果になってしまう理由

世の中に多く存在している定着支援サービスは、従業員満足度調査を行い、そして従業員の不満を吸い上げ、従業員が困っていること、なんとかして欲しいと思っている、いわゆる欠点を浮き彫りにして、その欠点をどうやって潰していくのか?という改善を支援するサービスです。なぜこのサービスが世の中に多いのか?というと、これは実施していく方向が見えやすく、ある程度組織のことがわかっている人であれば誰でも機械的に進めていくことができるからサービス化がしやすいのです。

 

しかし、このサービスの一番の問題は、これが完了したところで定着率は思ったほど上がらないということです。むしろ逆に組織の穴はどこか?という視点で従業員が見始めてしまうと、それまであまり気になっていなかったところも気になり始め、どんどん従業員の権利意識が高まり、不満が膨れ上がってしまう恐れすらあります。

 

ただし、この欠点潰しは百害あって一利なしというものではありません。従業員が辞めていく明確な理由がある場合、当然その明確な理由を潰す必要があります。大切なのは定着に対してマイナスを潰していくことは必要な第一ステップではあるけれど、第二ステップ無しで満足いく定着率まで向上するわけではないと知ることです。

嫌いなところがないからではなく、

好きなところがあるから一緒にいたいと思う

定着支援の第二ステップは、「この組織に属していたい明確な理由をつくる」というものです。

 

少し俗っぽい例えになってしまいますが、恋愛に例えるとシンプルでわかりやすくなります。ある人と一緒にいたいと思うのは、その相手が欠点を全部つぶしてくれたからではないはずです。むしろ好きになったら多少の欠点はチャームポイントとして可愛く見えるようにもなってくるという感覚もあるかもしれません。

 

組織も同じで、人が「あぁ自分はこの組織にずっと所属していたい。」と思ってくれる理由は、辞める理由が見当たらないからではなく、辞めたくない理由があるからの方が強くなります。もちろん辞める理由が見当たらない時にはすぐに離職とはならないと思いますが、ふとした時に、自分の知人の会社が自分の会社よりも条件が良く、そして求人を出していることを知ったりすると、急に条件という辞める理由が浮上してきてしまい、とてももろい関係と言えます。

定着率を高める第二ステップは

ブランドを創り上げていく長い道のり

従業員と組織の強い関係を作るための「この組織に属していたい明確な理由をつくる」第二ステップは、欠点をつぶしていく第一ステップのような即効性はありません。何か一つ手を打ったらすぐに効果が現れるというものでもありません。

 

この組織に属していない明確な理由というのは、言いかえると「約束」となります。

従業員がこの組織に属していると、〇〇という約束が守られると理解している。

だからこの組織に属して居たいと思う。という明確な理由になります。

 

例えば、

この組織にいると、自分の能力を向上し続けやがて憧れのあの仕事ができる自分になれる

この組織にいると、決してお客様を不幸にすることなく、お客様から心からの「ありがとう」をもらえる

この組織にいると、どんな状況であろうと会社は自分達従業員を一番に考えてくれる

この組織にいると、世の中のあの問題解決に対して全力で向かう集団の中にいれる

この組織にいると、自分でなければならないと社内外から言われる存在になれる

 

一例を挙げただけですが、これらは「うちの会社はこういう会社だ」と宣言すれば従業員からそう思われるようなものではありません。そこを目指すと宣言し、何度もその約束を会社は守り続けているという実績を積み重ねます。

約束を守るために、今できないないことは、できるようにロードマップを引きます。

そうやって従業員から「あぁただの思い付きじゃなく、本当にうちの会社はこの約束が守られる会社なんだ」と思われる信頼が築けた時、その約束は「ブランド」と呼ばれるものになります。

 

定着支援サービス【はぐくみ】の進め方

①現状調査(サーベイ)

複数名の従業員の方に対して、一人60分程度の聞き取り調査をさせていただきます。世の中にはWeb診断により手軽で多くの従業員満足度を収集するサービスもありますが、人の定着を左右する情報は選択肢やYes Noでまとめられてしまうと見えなくなってしまうアナログな情報であることがほとんどです。手間と時間はかかりますが、1対1の面談によって以外で必要な情報が集まるとは現段階では思えていません。

※収集したい内容は従業員が会社に自分が言ったと知られたくないものも含まれるため、ここで収集した内容は特定の個人と紐づけて会社には伝えないという誓約を取り交わさせていただきます。従業員には内緒で従業員の本当の声を収集するためのサービスではありません。

 

②分析レポートの作成

現状調査で従業員の方々から吸い上げたアナログ情報と個人を切り離し、組織の状態を把握するためのレポートを作成し、関係者と共有します。ここで出てきたレポートがその後しばらくの方針を決めるための指針となります。

 

③プロジェクトチームの結成

定着支援サービス【はぐくみ】は、組織の定着率を高めるためのアウトソーシングサービスではありません。組織の畑を耕せるのはその組織に属する当事者だけであり、外部の人間がそこを担うことで解決できる領域ではありません。良い会社を作っていくためのプロジェクトチームを社内で組んでいただきます。

 

④月次のプロジェクト推進ミーティング

毎月90分の定期ミーティングにより、プロジェクトを推進していきます。このミーティングの中で目標の設定、目標達成に向けての課題の洗い出し、取り組む課題の優先順位付け、課題の割り振り、課題の進め方の検討を行い、次月以降は先月の課題の進捗確認と今月の課題設定を行います。

サービスメニューと価格

①現状調査(サーベイ)

調査人数 × 5,000円(税別)

 

②分析レポートの作成

調査人数 1 ~ 20名 20,000円(税別)

調査人数 21 ~ 50名 50,000円(税別)

 

④月次のプロジェクト推進ミーティング

毎月 60,000円(税別)

 

①と②に関しては、社内ではどうしても収集ができない情報を外部なら集めることができるため、価値を感じてもらいやすいものと考えていますが、④は果たして外部を入れる価値があるのか?と疑問に思われる方もおられるかと思います。

人の定着率向上という売上に直接的に関係のないプロジェクトの場合、社内だけでモチベーションを維持するのはある程度工夫が必要となるため、外部が入ることにより緊張感と、やらねばという強制力が働くというだけでも、価値はあると思います。そして数ある事業者の中であまひとである理由はストーリー設計ではないかと考えています。ブランドストーリーをどう描くのか?ここに強みを持つ定着支援サービスですし、永続的に使っていただけるサービスではないかな?とも思っています。

 

ただ、あまひとを入れる価値をあまひとが語っても、実際に使って以外に価値があるかどうかの判断はできないかと思います。

このサービスは単月契約ですので、サービスが始まった後で、あまひとが入る価値を見出せないと感じられたならば、その翌月からサービスを止めて、社内だけで推進していくということができます。

 

組織の畑を耕すことには、従業員が辞めづらくなり、そして新たな人の採用もしやすくなります。

ここを取り組まねばならない課題だと感じられているなら、一度試しに導入をご検討ください。


お問い合わせ、サービスの申込みはこちら

メモ: * は入力必須項目です